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訪問看護に興味はあるけれど、実際に何をしているのか分からない。
そういう方が多いので、1日の流れをそのまま書きます。 そのうえで、病棟と決定的に違う点をお伝えします。
先に結論を書いておきます。楽な仕事ではありません。 ただ、病棟とは負担の種類がまったく違います。合う人には、これ以上ない働き方になります。
ある1日の流れ
事業所によって差はありますが、おおむねこうなります。
朝:出勤して情報を確認する
その日に訪問する利用者さんの記録を確認します。前回からの変化、医師からの指示、家族からの連絡。
短い申し送りのあと、必要な物品を車や自転車に積みます。 忘れると、その場で取りに戻れません。
午前:2〜3件を訪問
1件あたり30分から1時間程度が一般的です。移動時間を含めて組まれています。
やることは利用者さんによって違います。バイタルの確認、服薬管理、褥瘡の処置、点滴、カテーテルの管理、入浴の介助、リハビリの補助。
そして、家族の話を聞く時間が、思っている以上に長いです。
昼:移動しながら
事業所に戻る場合も、車の中で済ませる場合もあります。ここは事業所の文化で大きく違います。
午後:2〜3件を訪問
午前と同じ流れです。予定外の連絡が入ると、ここが崩れます。
夕方:記録と連絡
訪問の記録、医師への報告、ケアマネジャーとの連絡、翌日の準備。
記録の量は、病棟より多いと感じる方が多いです。 1件ごとに、状態と実施内容を残す必要があるからです。
病棟との決定的な違い
4つあります。
1. その場に相談できる人がいない
これが最大の違いです。
病棟なら、迷ったときに先輩や医師がその場にいます。訪問看護では、玄関を入った瞬間から1人です。
もちろん電話で相談できます。それでも、「いま、この場で判断する」場面は確実に増えます。
これを「やりがい」と感じるか「重い」と感じるかで、向き不向きが分かれます。
2. 相手の生活の場に入る
病院では、患者さんがこちらの領域に来ます。訪問看護では、こちらが相手の家に入ります。
その家のやり方があり、家族の考えがあり、物の置き場所があります。医療の正しさだけでは進みません。
「毎日交換すべき」と分かっていても、家族の負担で難しいことがある。そこをどう折り合わせるかが仕事になります。
3. 家族が同じくらい重要になる
ケアの実施者が家族であることが多いからです。
家族が続けられる方法でなければ、成り立ちません。 だから、家族の疲労や理解度を見る力が要ります。
病棟では患者さんを見ていればよかった部分が、ここでは変わります。
4. 天候と移動がある
地味ですが、実務としては大きいです。
雨の日、雪の日、真夏の炎天下。自転車の事業所だと、体力的な負担が変わります。
面接では、移動手段と1日の訪問件数を必ず確認してください。
オンコールという問題
ここを確認せずに入る方が多いので、はっきり書きます。
多くの事業所にオンコール当番があります。 夜間や休日に電話を受け、必要なら出動します。
「夜勤がないから体が楽」と考えて入ると、ここでずれます。電話がいつ鳴るか分からない状態は、それ自体が休息を妨げます。
確認すべきことを挙げます。
- オンコールの頻度(月に何回か)
- 手当の金額(待機だけで出るのか、出動したら別に出るのか)
- 実際の出動回数(待機と出動は別です)
- 出動した翌日の勤務はどうなるか
3番目を必ず聞いてください。 「めったに出動しません」と言われても、実際の回数を数字で確認したほうが確実です。
収入は、病院以外では高めです
病棟から移ると下がることが多い分野のなかで、訪問看護は例外に近い位置にあります。
オンコール手当が付き、基本給も比較的高く設定されていることが多いためです。病棟と同等かそれ以上になることもあります。
ただし、事業所による差が大きい領域です。提示された金額を分解して確認してください。
分解の仕方は看護師の転職で後悔する5つのパターンで扱っています。
未経験から入れるのか
結論から言うと、入れます。 ただし条件があります。
教育体制のある事業所を選んでください。同行訪問の期間が用意されているかどうかが、決定的です。
面接で、この2つを聞いてください。
- 同行訪問は何か月ありますか
- 1人で回り始めたあと、相談できる体制はどうなっていますか
「すぐ1人で回ってもらいます」という事業所は、避けてください。 訪問看護の1人は、病棟の1人とは意味が違います。
そして、病棟の経験があるほど有利です。 特に、急変の経験と、フィジカルアセスメントの力が効きます。
向いている人
- 1人で判断することに、負担より手応えを感じる
- 生活まで含めて関わりたい
- 夜勤から離れたいが、収入は落としたくない
- 人と深く話すのが苦にならない
- 経験を評価してほしい
最後の項目は、40代以降の方に特に当てはまります。 判断力と経験がそのまま価値になる分野なので、若手には任せにくい仕事です。
年代ごとの考え方は看護師のキャリアを年代別に考えるにまとめています。
向いていない人
- その場で判断することに強い不安がある
- オンコールの負担を許容できない
- 移動や天候の影響を受けたくない
- 記録の多さが苦手
- 経験が浅く、相談体制のない事業所しか選べない
2番目が、実際にはいちばん多い理由です。 「夜勤がない」と「夜に休める」は、同じではありません。
まとめ
訪問看護の1日は、午前と午後に2〜3件ずつ回り、夕方に記録と連絡で終わります。
病棟との違いは4つ。その場に相談できる人がいない、相手の生活の場に入る、家族が同じくらい重要になる、天候と移動がある。
収入は病院以外の分野では高めですが、オンコールの実際の出動回数を必ず確認してください。
未経験でも入れます。ただし、同行訪問の期間があるかどうかで、その後がまったく変わります。


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