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転職して良かったという声がある一方で、「戻りたい」と感じる方もいます。
面白いのは、後悔の中身がだいたい決まっていることです。パターンが限られているということは、先に知っておけば避けられるということでもあります。
この記事では、よくある5つのパターンと、それぞれの防ぎ方をお伝えします。後悔しやすい人を責める記事ではありません。確認しそこねやすい場所を、先に見ておくための記事です。
パターン1 手取りが下がった
いちばん多いのがこれです。しかも、提示された年収は上がっているのに手取りが下がることがあります。
理由は、給与の内訳です。
看護師の給与は、基本給だけで決まりません。夜勤手当、危険手当、住宅手当、通勤手当が積み重なっています。夜勤の回数が減れば、当然その分は消えます。
年収が上がったように見えても、賞与の算定基準が基本給だけだったり、退職金の計算方法が違ったりすると、生涯の金額は逆転します。
防ぎ方
提示された金額を、次の形に分解して確認してください。
- 基本給はいくらか
- 夜勤手当は1回いくらで、月何回を前提にした金額か
- 賞与は何か月分で、何を基準に計算されるか
- 住宅手当と通勤手当の条件
- 退職金制度の有無
「年収◯◯万円」という数字だけで判断しないでください。 分解して初めて比べられます。
年収の考え方は看護師の平均年収は本当はいくら?でも整理しています。
パターン2 人間関係が変わらなかった
前の職場の人間関係が理由で辞めた方が、次でも同じことに悩む。これも珍しくありません。
職場は変わっても、看護の現場には共通する構造があります。少ない人数で回す緊張、命に関わる責任、上下関係。職場を変えれば人間関係が良くなる、とは限らないのです。
ただし、これは「どこも同じだから諦めろ」という話ではありません。職場によって差は確実にあります。問題は、その差を求人票から読み取れないことです。
防ぎ方
数字で分かる部分を見てください。
- 離職率
- 平均勤続年数
- 看護師の平均年齢
- 中途採用の割合
平均勤続年数が極端に短い職場は、理由があります。面接で「勤続年数の長い方はどのくらいいますか」と聞くだけでも、反応から分かることがあります。
そして可能なら、見学してください。スタッフ同士の話し方は、5分いれば伝わります。
パターン3 業務量が想像と違った
「日勤のみで楽になるはず」が、そうならないことがあります。
クリニックは残業が少ないと言われますが、診療が延びればそのまま残ります。訪問看護は1人で判断する場面が多く、精神的な負担は病棟と種類が違います。健診センターは体力的には楽でも、同じ動作の繰り返しが合わない方もいます。
「楽そう」で選ぶと、負担の種類が変わっただけになります。
防ぎ方
1日の流れを、時間で聞いてください。
- 始業から終業まで、実際は何時から何時か
- 1日に何人を担当するのか
- 残業は月に何時間くらいか
- 記録はいつ書くのか(勤務時間内か、終業後か)
最後の質問が効きます。記録を終業後に書く職場は、求人票の残業時間より実態が長いことが多いです。
パターン4 教育体制がなかった
経験のある看護師ほど、これに当たります。
「即戦力」として採用されると、教育の時間が用意されていないことがあります。使ったことのない電子カルテ、初めての診療科、独自のルール。分からないまま、聞ける相手がいない状態で回すのは、想像以上に消耗します。
特に、診療科を変える転職では影響が大きいです。
防ぎ方
面接で、この2つを聞いてください。
- 中途で入った方は、最初の1か月をどう過ごしますか
- プリセプターのような、相談できる担当は付きますか
答えが曖昧なら、体制がないということです。体制がないこと自体は悪ではありませんが、知って入るのと知らずに入るのでは、まったく違います。
パターン5 急いで決めた
これが、5つの中で最も影響が大きいものです。
今の職場がつらいと、早く抜け出したくなります。最初に紹介された求人に飛びつき、比較しないまま決めてしまう。
もう1つの形もあります。転職サイトの担当者に急かされるパターンです。担当者にも成約の事情があります。あなたの都合と一致するとは限りません。
防ぎ方
最低でも3つは比べてください。1つでは、良いのか悪いのか判断のしようがありません。
そして、急かされたら一度止まってください。 「他も見てから決めます」と言って態度が変わる担当者なら、その担当者に任せないほうが安全です。
複数のサービスに登録すると、同じ求人でも担当者によって説明が違うことに気づけます。それ自体が良い判断材料になります。
後悔しないための、たった1つの共通点
5つのパターンを並べると、共通していることが見えます。
いずれも「聞けば分かったこと」です。
手取り、離職率、1日の流れ、教育体制。どれも、面接で聞けば答えが返ってくる内容です。聞かなかったから、入ってから知ることになった。それだけです。
聞きにくいと感じるかもしれません。印象が悪くなるのではないか、と。
ですが、考えてみてください。こうした質問に嫌な顔をする職場は、入ってからも同じ態度です。 質問は、条件を確かめる手段であると同時に、職場を見極める手段でもあります。
それでも合わなかったときは
すべて確認しても、合わないことはあります。
そのとき、「自分の選択が間違っていた」と抱え込まないでください。短期間で辞めることを、必要以上に恐れる必要もありません。
看護師は資格職です。経験は消えません。合わない場所で消耗し続けるほうが、キャリアにとっての損失は大きくなります。
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まとめ
看護師の転職で後悔しやすいのは、手取り、人間関係、業務量、教育体制、そして急いで決めることの5つです。
どれも、事前に聞けば分かることでした。年収は分解して聞く。離職率と勤続年数を聞く。1日の流れを時間で聞く。中途の受け入れ方を聞く。そして、3つ以上を比べてから決める。
質問できる関係を、入る前に作っておくこと。 それが、いちばん確実な予防策です。


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