看護師の給与交渉|言っていいこと、通る言い方、いちばん効くタイミング

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看護師は、給与の交渉をほとんどしません。

「規定で決まっているから」「言うと感じが悪い」「そもそも交渉できると思っていなかった」

ところが、交渉できる部分は確実にあります。 そして、言わなければ絶対に変わりません。

この記事では、何が交渉できて、いつ言えば通りやすいのかを整理します。

いちばん効くのは、入職前です

結論から書きます。交渉が最も通るのは、内定が出てから入職するまでのあいだです。

理由は単純です。

  • 職場は、あなたに来てほしいと決めた直後
  • まだ規定の枠に入っていないので、調整の余地がある
  • 断られても、失うものが少ない

在職中の昇給交渉は、これよりずっと難しいです。 一度決まった等級を動かすことになるからです。

つまり、いまの給与に不満があるなら、転職のタイミングがいちばんの交渉機会です。

交渉できるもの、できないもの

ここを分けて考えると、話が早くなります。

交渉しやすい

  • 経験年数の換算(前職の年数をどこまで算入するか)
  • 夜勤の回数(増やす方向も、減らす方向も)
  • 入職日
  • 配属部署
  • 資格手当の対象になるか
  • 研修や資格取得の支援

1番目が、いちばん金額に効きます。 ブランクや、他業種の経験、准看護師としての年数をどう扱うか。ここは施設の裁量が働く部分です。

交渉しにくい

  • 基本給そのものの水準(等級表がある職場では動きません)
  • 賞与の月数
  • 退職金の制度

等級表がある職場では、基本給を直接動かすのはほぼ無理です。 だから、経験年数の換算で交渉します。

言う前に、数字を作ってください

感情で言うと通りません。根拠のある数字を用意してください。

作るのは、この3つです。

  1. いまの年収の内訳(基本給、夜勤手当、その他手当、賞与)
  2. 提示された金額の内訳(同じ形に分解する)
  3. 差額と、その理由

年収の分解の仕方は看護師の平均年収は本当はいくら?と看護師の転職で後悔する5つのパターンで扱っています。

「もう少し上げてほしい」ではなく、「現職と比べて年間◯万円下がるので、ご相談したい」と言えると、話が具体的になります。

通る言い方

そのまま使える形を書きます。

入職前の交渉

「内定をいただきありがとうございます。ぜひお世話になりたいと考えております。
1点だけご相談させてください。前職での◯年の経験について、経験年数の換算をご検討いただくことは可能でしょうか。」

ポイントは3つです。

  1. 先に、行きたい意思を伝える(条件次第だと思われないため)
  2. 1点だけに絞る(複数出すと、全部が軽くなります)
  3. 「可能でしょうか」で聞く(要求ではなく相談の形)

在職中の昇給交渉

「今後のことでご相談があります。
この1年で、プリセプターと◯◯委員会を担当し、夜勤も月◯回入っています。
評価と処遇について、どのように考えればよいかお伺いできますか。」

金額を直接言わないのがコツです。 「上げてください」ではなく、「どう考えればよいか」と聞く。相手に説明させる形にすると、話が続きます。

エージェント経由なら、自分で言わなくて済みます

ここは使える仕組みです。

転職サイトを使っているなら、条件の交渉は担当者に代わりにやってもらえます。

自分で給与の話をするのは気まずいですが、担当者を通せば普通のやり取りになります。職場側も、そういうものだと思って対応します。

頼み方は簡単です。

「経験年数の換算について、確認していただけますか」

「現職の年収が◯万円なので、その水準を目安にお願いできればと考えています」

担当者の使い方は看護師転職エージェントの使い方にまとめています。

お金以外も交渉できます

金額が動かないとき、こちらに切り替えてください。

  • 夜勤の回数(減らす、または増やす)
  • 配属部署
  • 入職日(前職の賞与を受け取ってから、という調整)
  • 研修や資格取得の費用補助
  • 時短勤務の可否
  • 託児所の利用

3番目は、実際に金額として効きます。 賞与の支給日を待ってから辞めると、数十万円変わることがあります。

タイミングの考え方は看護師の転職に良い時期はいつかで扱っています。

やってはいけないこと

交渉が失敗する形も、決まっています。

他の職場と比べて脅す

❌「他院ではもっと出すと言われています」

「ではそちらへどうぞ」で終わります。 事実であっても、言い方として損です。

使うなら、脅しではなく情報として置いてください。「複数検討しており、条件を整理したいので確認させてください」なら成立します。

複数の要求を一度に出す

給与も、部署も、夜勤も、入職日も。全部言うと、全部が軽くなります。

いちばん大事なもの1つに絞ってください。

感情で言う

❌「これだけやっているのに、評価されていない気がします」

気持ちは分かりますが、相手は反論できない形の話には対応できません。 数字と事実で言ってください。

断られたときの扱い

交渉は、通らないこともあります。それでも、聞いたこと自体に価値があります。

断られたら、次を確認してください。

「承知しました。今後、どういう条件を満たせば見直しの対象になりますか」

この一言で、次の目標が具体的になります。 資格、経験年数、役職。何を満たせばいいかが分かれば、動けます。

そして、この質問にまともに答えられない職場なら、そこが情報です。 評価の基準がない、ということだからです。

まとめ

交渉がいちばん通るのは、内定から入職までのあいだです。在職中の昇給より、転職のタイミングのほうがはるかに動きます。

等級表がある職場では基本給は動きません。だから、経験年数の換算で交渉してください。

言う前に、いまの年収と提示額を同じ形に分解して、差額と理由を作ってください。

そして、1点に絞って、相談の形で聞く。 複数出すと全部が軽くなります。

断られたら、「何を満たせば見直しの対象になりますか」と聞いてください。 次の目標が具体的になります。

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